野暮なことも書きます。ここははてなブログなのです。
雪割草ならずとも銘をつける植物(ウチョウラン、デンドロなどのランや万年青、万両などの古典園芸植物など。)では「無銘」と名を付けられる個体がよくあります。まだ銘をつけられていない個体ですね。その個体にはまだ物語が発生していないのではないかとふと思いました。植物の個体に名前を付けることは、ただ単に分類するためというものだけではないですよね。番号を振るだけで、その振った番号ですら「名前」として機能する場合がありますよね。
名と銘ってなんでしょうね。
チェコの作家でカレル・チャペック(故人)の「園芸家12カ月」のなかで面白い一節がありました。
「名のない花はプラトン式に言うと、形而上学的なイデーのない花だ。要するに、その花には純粋な、絶対的な実在性がないのだ。名のない花は雑草なのだ。ラテン語の名称の付いている花は、いわば専門的知識の地位に引き上げられたのだ。」
・・・つまりそういうことなんだそうです。
なにから出たかわからない標準花なんかでも「これはなんだ」と聞かれた時、説明できるようになりたいものです。
難しいですね。。。
表土が凍っています。それでは。
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